海外進出を支援・サポートしている機関

海外進出の支援組織として、行政法人と一般社団法人・財団法人、民間企業（海外進出コンサルティング）を紹介します。

行政法人

海外進出に関する支援や融資などの相談ができる3つの組織を紹介します。

JETRO

70ヶ所以上の海外事務所をネットワークする、経済産業省の所管組織。正式名称は独立行政法人日本貿易振興機構で、海外マーケットの調査・研究、日本企業の海外進出のサポートなどが主な活動です。海外進出を検討している企業には、進出プロセスの業務支援（実務代行を除く）や展示会・見本市の出展支援などを行っています。

中小企業庁

中小企業庁は経済産業省の外局。中小企業を幅広くサポートすることを目的とした行政機関です。制度・施策や情報の紹介などはしてくれますが、実務をサポートしてくれるわけではありません。海外進出関連では、情報共有となるセミナーや、APEC中小企業大臣会合のワークショップやイベントの開催などが挙げられます。

東京都産業労働局

商工・金融・観光・農林水産・雇用就業という5つの分野にフォーカスして、産業・雇用に関連する課題に取り組んでいる、東京都の担当部局。海外進出を希望する企業に関係するのは金融分野で、東京都中小企業制度融資では中小企業の海外進出資金の融資が相談できます。JETROとも連携しているので、融資・支援両面の活用も検討しましょう。

一般社団法人・財団法人

公益経済団体や一般社団法人の中で、海外進出の支援や相談が可能な3つの組織を紹介します。

日本商工会議所

商工会議所は地域ごとの商工業者による自由会員制組織で、公益経済団体のひとつ。日本商工会議所は「海外展開イニシアティブ」という取り組みで、国際ビジネス情報を提供しています。海外進出の業務支援をしてくれるわけではありませんが、中小企業なら自社が地域の商工会議所に会員企業というケースも多いでしょう。

日本代理店協会

多種多様な業種の代理店が加盟する一般社団法人。海外進出支援では、マーケティングリサーチや進出先企業とのマッチングサポートといったカテゴリーで、頼りになる代理店が見つかるかもしれません。海外進出支援の代理店は、得意とする国や地域、対応可能なジャンルなどがあるので、自社の要望に合う相手を探しましょう。

Glocal Solutions Japan

海外進出したい日本企業、日本に進出したい海外企業、双方に対して幅広く業務サポートをしてくれる一般社団法人。海外進出では、各種リサーチや翻訳・通訳、代理店開拓なども相談可能で、貿易実務に至るまでサポートしてくれます。海外事業に強い専門家の紹介、営業代行やDX推進まで、トータルで頼りになる心強い存在といえます。

民間企業
（海外進出コンサルティング）

中小企業にとって頼りになる海外進出コンサルティングの提供サービスと、種類別の特徴などを紹介します。

海外進出コンサルティング
とは？

海外進出コンサルティングの提供サービスは、現地の市場・規制など様々なリサーチ・情報収集から事業計画、現地企業とのマッチングなど、多岐にわたっています。対応可能な業務と、実績豊富な国・エリアで選定しましょう。

特定地域の海外進出コンサル

海外進出コンサルは、北米や中国から新興国まで幅広くカバーしている企業もあれば、特定の地域に特化した企業もあります。

東南アジアだけで見ても、タイやベトナムに特化して、現地拠点で活動するコンサルがいるので、選定段階で問い合わせてみるといいでしょう。現地での人脈の確立など実務レベルで力を発揮してくれるかもしれません。

マーケティング面の
海外進出コンサル

海外進出する先の市場動向や競合調査、ビジネスパートナーとなりうる相手など、事業戦略を構築する上で重要なデータを収集してくれます。

中には、法人向けサービスについて、個別調査で取引確度を一社一社ヒアリングしてくれるケースもあるほど。また、越境ECやインバウンドの海外市場開拓向けに、Webマーケティングに対応するコンサルもいます。

投資面の海外進出コンサル

企業の海外進出という意味では、自社が直接海外拠点を立ち上げるだけでなく、シナジー効果が期待できる現地企業への投資や買収といった方法も選択肢となります。

特に、海外企業のM&Aは専門性の高いコンサルに依頼することで、自社での事業構築に比べて短期間で済みますし、人的負荷が抑えられるといったメリットも期待できます。